変幻自在ブックス

At Midnight, I Become a Monster

益子一泊二日一人旅 【part two】

益子一泊二日一人旅 【part one】からの続きです。

 

hengenjizai.work

 

ワグナーナンドールアートギャラリー、ぐるっと一周みてまわり、最後に敷地内の五角堂ギャラリーで開催中の併設展、 積化体 [旋] -Objectlessness へ。

 

ギャラリーの外に展示されていた作品

積化体 [旋] -Objectlessness

宮澤章さんの陶芸作品と中村裕紀さんの写真作品による。

宮澤さんの作品を中村さんが写真で表現するというもの。

 

宮澤さんの作品

中村さんの作品

※ ワグナーナンドールアートギャラリーは建物内撮影禁止ですが、今回の写真は在廊されていた中村裕紀さんの許可をいただき撮影したものです。

 

最初は、正直にいうと、中村さんの写真がなにを表しているのかまったくわからず戸惑いました。

宮澤さんの陶芸作品を写真に撮ったものだとおっしゃいますが、どうしてこれらのイメージが宮澤さんの作品に繋がるのかみえてきません。

が、しかし、この後に続く説明をきいてなるほどと。

中村さんは宮澤さんの作品をただ写真に撮るのではなく、陶芸作品を回転させ、それを長時間露光撮影したのだと。

 

やっと、積化体 [旋] -Objectlessness の意味がわかりました。

このなかに時間の蓄積を感じます。

 

 

私はお二方の作品に今回初めて触れ、しかもアートに関してド素人ですけど、タイトルに「積化体」とあるように、時間の経過(蓄積)とともにじわじわと響いてくる作品だと思いました。

 

ワグナーナンドールアートギャラリーをあとにして次にむかったのは、中村さんに教えていただいたおすすめのお店。

現地をよく知る方からの情報は信憑性がありとても嬉しい。

ただ残念なことに、ほんとはおすすめ店3つあったんですけど、1つは定休日でした。

 

まず1店目、「自家焙煎珈琲イチトニブンノイチ」。

ワグナーナンドールアートギャラリーから歩いて20分くらい、いやもっとかかったか。

歩くの好き(知らない土地だと尚更に)なんで、少しくらい遠くても気にならないというか、むしろそれくらいの方がその道中に何かあるんじゃないかとワクワクします。

で、案の定、目的地までの道のり、面白かったですねぇ。

 

空き家の入り口に掛けられてる鳥の絵が妙によかったり、

 

 

景色がものすごくきれいだったり、

 

雲に覆われた太陽と益子のあちこちで見かけた黄色い花

 

さらに気になるお店を見つけたり、

 

おお屋!

次回益子を訪れる際は是非ともこちらも物色したい

 

自家焙煎珈琲イチトニブンノイチは、おすすめ通り、よかったです。

店内撮影禁止のため写真ないですが、コーヒーもケーキも美味しかったし、お店の雰囲気も超気に入ったし、ここでコーヒーブレイクするためにまた益子を訪れたいと思いました。

 

眼の前に置かれた一杯のコーヒー。

この中にいろんなものが詰まっているのだろうなあ。。。

お店のかたの日々の積み重ね、コーヒーへの深いおもい。

有り難くいただきました。

 

イチトニブンノイチを出て、さっき来た道を引き返し、積化体の展示構成を担当されたという2つ目のおすすめ店「内町工場」へ。

古本・古家具・古道具を扱っていて、古本のセレクトはかなりよかったです。

ただこの時、宇都宮駅までの帰りのバスの時間が迫っていて、しかもそれが終バス、落ち着いて本を選ぶ余裕はありませんでした。

こちらも次回ゆっくり見るとして、今回はお皿を2枚だけ購入(好きな色だったので)して、お店を出ました。

 

そして最後に、今回のお宿「益古時計」についても。

こちら、前回初めて益子を訪れた際、前を何度か通りかかり気になっていたお宿です。

 

 

1日目はどこかをみるには到着が遅すぎて、仕方なく宿に直行しましたが、かえってそれがよかったです。

貸し切りの大きなお風呂に浸かって芯から温まり、その後はゴロゴロ読書三昧、お部屋でゆっくり過ごしました。

大きな本棚があり、気になるものがあれば、お部屋に持っていって読んでもいいとのことでした。

本がたくさんあるというだけで嬉しくなります。

 

その夜、私が読んだのはこの本棚からではなく持参していた "THE HARPY" by MEGAN HUNTER 。

 

 

夫と二人の息子と、平穏な日々を送る主人公ルーシー。

が、ある日突然、僕の妻があなたのご主人と不倫関係にあると、不倫相手の夫から留守電にメッセージが残される。

男の言う通り二人は不倫関係にあったが、幼い子供たちのことを考え、離婚という選択肢はとらないことにする。

ただ、妻と夫の関係性をイーブンにするため、妻ルーシーは夫に三度、お仕置きを据えていいということになる。

この本を読んでみたいと思った理由は、彼女が夫にどんなお仕置きをするのか興味あったから。

あらすじを読んで即行ぽちり、読み終えてみて、率直な感想は物足りなさの残る一冊。

物足りなさというのは、お仕置きの内容がということではなく、主人公の内面を描写する文章にひきつけられるだけの力がなかったということです。

なんというか、もっと登場人物の内面を掘り下げてほしかったかなと。

特に最後、あまりにぼかした終わりかたで、あくまで私の意見ですけど不完全燃焼のまま終わりました。

まあ、すべての人に好かれる本なんてまず無理ですからね、悪い本だと言いたいのではなく、私とは相性が合わなかったというだけのことです。

なにはともあれ、旅先での読書は旅の思い出と繋がって記憶に深く残りますから。

この先は本棚に並ぶこの本を見つけるたび、宿のお部屋でひとり黙々と読書したこの夜のことを、益子のことを、思い出すことでしょう。

 

益古時計は、朝食絶品だし、

 

パンかご飯、好きなほうを選べて、私はパンにしました

期待以上に美味しくて、本当にごちそうさまでした

貸し切りのお風呂はいいお湯だし、宿泊客対象のギャラリーなんかもありおすすめです。

私はそこでたまたま出会ったコーヒーポットとフィルターのセット、妙に気に入って購入しました。

この感じ、なんかとぼけてて可愛いなあと。

 

作家は「陶房くめ」さん

 

思いつくまま書き連ね、だいぶまとまりのない文章になってしまいました。

実はまだ書きたいことあるんですけどね、これくらいで終わりにしておきます。

 

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