トークショーなるものに行ってきました。
会場は向島にある大道芸術館。
お話はこちらの収蔵コレクションオーナー・都築響一さんと色街写真家・紅子さん。
紅子さんは元吉原ソープ嬢ということで、現在の写真家としての活動に加え過去のお仕事についてもお話されました。
私は今回初めて紅子さんの作品を拝見し、お話伺いましたが、淡々と話される内容は共感を覚えるところが多々ありました。
紅子さん、長く身を置いていた吉原ソープ嬢を32歳の時に引退されたそうです。
理由は結婚と疲労、もう疲れたと。
その後ずいぶん時間を置いて色街の撮影を始めたことから、引退後初めて吉原を再訪した時はあまりよくない思い出ばかりが蘇り、嫌な気持ちになったおっしゃっていました。
でもそれと同時に、過去の自分をなかったものにしたくなかったともおっしゃっていて、それが印象的でした。
これって人間の性なんでしょうか。。。
私にもそういうすてられないもの、あります。
執念というのか執着というのか、どうしても離れられない、もういいんじゃないかと思いながら何故か戻って来てしまう、そういうもの皆さまもありませんか?
私の場合は、まわりの環境とか自分の内向的でマイペースな性格とか、いろいろあって止まってしまうことがあっても、しばらくするとまた始めてるんですよね。
紅子さん、2年間の写真家活動で3冊の写真集を制作されたそうです。
すごいですね!
それとは比べものにならない私事で恐縮ですが、私も今年から新しいことを始めることになっていたものの、新年早々まさかのコロナ感染で入っていた予定を一旦キャンセル、初っ端からコケてしまいました。
病気はメッセージという気もするし、あのコロナ感染にも意味があったと思っていますけど、がしかし、それにしても、その後の行動に問題があったなと。
コロナ療養と称し大分のんびりし過ぎました。
動き出さないと2023年いつまでも始まらないし。
トークの中で紅子さんが「日本各地に残る色街の風景を記録することで自分というものを表現していきたい」というようなことをおっしゃっていて、それがこの日一番の共感ポイントでした。
どんな仕事も仕事は仕事ですから、本人がよければそれで何の問題もないと思いますが、一体自分は何をやっているんだろうと、常に疑問を抱いてしまうようであれば、せっかくの人生がもったいないような気もします。
そんなことをあれこれ考えながら歩いた大道芸術館から押上駅までの帰り道、時間にしたら10分くらい。
昨年初めて大道芸術館を訪れた時は、最寄り駅からかなり距離があるように感じましたが、慣れるとそうでもなくなってくるから不思議です。
あっという間に押上駅A3出口に到着して、眼の前には暗闇にそびえるスカイツリー。
空気が澄んでいて今夜もきれいです。
スカイツリーを近くで見るまでは「私、東京タワー派だから」と、安易に決めつけていましたが、それは完全に誤りでした。
去年初めて近くで見て、スカイツリーこんなにきれいだったのかと感動しました。
先入観でものごとを判断すると人生損しますね。
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