昨年に続き、ワグナーナンドールアートギャラリー秋季展(10月15日〜11月15日)にあわせ、益子一泊二日一人旅。
ワグナーナンドールアートギャラリー
ハンガリー出身の彫刻家ワグナーナンドールさんと奥様のちよさんによる邸宅美術館。
益子の小高い丘の上に建ち、春と秋にそれぞれ1カ月間公開されます。
そこにあるすべてのものから強い意志を感じるアートギャラリーです。
ワグナーナンドールアートギャラリーについては昨年訪れた時も記事にして、その時も書きましたけど、ひとつ、声を大にして、何度でも言いたいことがあります。
ナンドールさんは生涯を通して常にその国の真の利益と、自分の周りの人々の幸せの為に努力を惜しまなかったそうです。
その為に全エネルギーを投じて仕事に没頭し、それ以外の考えで制作した作品は一点もないと。
それ以外の考えで制作した作品は一点もない。
すごいです。
今回も益子に一泊し(到着が遅くて1日目はどこもみられなかった)、ギャラリーへは朝一でむかいました。
深夜だか早朝だかに雨が降り(爆睡していてまったく気づかず)、里山の空気はより一層澄んでいて気持ちよかったです。
いつもはここに受付がありますが、この日は雨が降ったため、受付はなかにありました。
なんと私が訪れたこの日、偶然にもちよさんの命日でした。
さあいよいよ、今年もここで、よどんだ魂を浄化するとしますか。
私的にここは、私自身を軌道修正する場所なんですよ。
せっかく気持ちのいい朝ですので、まずはお庭から拝見。
雨上がりの緑は格別に美しかったです。
ワグナーナンドールアートギャラリー、私はハンガリアンコープスが展示されているアトリエもお庭もお茶室も、すべて好きですが、なかでも特に好きなのがこの「禅の廊下」。
扉を開けると、両脇に彫刻の石膏原型が並ぶ長さ約25メートルの道が続いています。
山に面した窓から柔らかな光が射し込み、音はなく、少しひんやりとしていて、「静謐」とは、まさにこういうことを言うんじゃないかと思います。
そして不思議なんですけど、しばらくこのなかに身を置いていると、自然と頭のなかが瞑想しているのと同じような働き方をします。
感情はとても穏やかなのに考えや気持ちにたいする集中力は増し、多幸感が溢れ出します。
(ちなみに私は無宗教です)
雨好きの私には、雨に濡れた「哲学の庭」も印象的でした。
前回訪れた時のように晴天のもと、太陽のエネルギーをいっぱいに浴びる姿ももちろんいい。
しかし、静かに佇むこの11体の群像には、雨上がりのしっとりした空気がとてもよく似合いました。
一層、心が打たれました。
3つの輪からなる「哲学の庭」についても、昨年訪れた時ここに書きました。
もしよろしければあわせてご覧ください。
敷地内ゆっくりみてまわり、最後にみたのは併設展として五角堂ギャラリーで開催されている宮澤章さんと中村裕紀さんによる「積化体」という展示でした。
「積化体」の感想やワグナーナンドールアートギャラリーのあとに行ったお店のことなど、まだ少し書きたいことがあります。
このあとは【part two】へと続きます。
そういえば去年来たときも、この白い花の写真を撮りました。
魅かれるものは、何度撮ってもまだ撮りたいと思うもの。
スポンサーサイト