変幻自在ブックス

At Midnight, I Become a Monster

洋書セールと喫茶穂高

もうセールはいいかな、と思っていたのですが、、、、、

丸善お茶の水店で5月31日(金)〜6月13日(木)まで開催中の洋書そるど市へ行ってきました。

 

洋書そるど市は丸善で開催される恒例の洋書バーゲンセール。 

60%~30%OFF(ペーパーバックはほぼ550円)と、かなりお得なイベントです。

お茶の水店のそるど市を訪れたのが今回初めてだったうえ初日でもなかったので、例年との比較はできませんが、個人的には規模の割りに(丸善本店で新春に開催されるそるど市より小さめ)、豊富な品揃えという印象を受けました。

好奇心にかられダンボールの中の本を漁っていると、奥底から思わぬ一冊が現れたりして、なんやかやと8冊買いました。

 

 

私自身が人(たとえどこの誰かもわからない赤の他人であっても)の買った本とか本棚を覗き見るのが大好きで、そういうの興味ない方もたくさんおられると思いますが、、、私と似てる方が1人か2人はいらっしゃると信じて、、、以下今回の戦利品、写真上から、

① NORMAL PEOPLE by Sallly Rooney

言わずもがな世界的大ベストセラー恋愛小説。

私は天邪鬼なところがあり、みんなが読んでると言われると手を出したくなくなるのですが、こういうメガヒットを生み出す著者というのは、メディアの存在はさて置き、人の心を掴む術を知っているというか、この著者の作品を一冊も読んだことないくせに生意気なこと言うようですけど、そういうところには興味があり、率先して買わないくせに機会があれば読んで確認したいと思っているから、ダンボールの一番下にこの本があらわれた時は、即行手が伸びました。

どうやら離れようとしても離れられない男女二人の物語のようです。

何故そうできないのか、読み解いていこうと思う。

 

② SONG of SOLOMON by Toni Morrison

1993年にノーベル文学賞を受賞した Toni Morrison、著作はこの「ソロモンの歌」他「青い眼がほしい」「ジャズ」など多数。

オバマ元大統領はこの本を人生最高の書として挙げているそうです。

 

③ NAKED LUNCH by William.S.Burroughs

「裸のランチ」を読んだのは、もうよく覚えてないくらい昔のこと。

その時は期待した割に、、、でしたけど、このリストアエディションはバロウズ自身が書いたこの作品についてのエッセイなども含まれているようなので、年齢を重ねた今、もう一度読みかえしてみようかと購入。

 

④ the BOOK SHOP by Penelope Fitzgerald

本好きとしては、タイトルに本屋とあると無視し難いのです。

そういえば街から本屋が消えつつあるというニュースをよく耳にしますけど、そんなに本、人気ないのかなあ。。。

電車の中とか、本読んでる人いがいに多ですけど。

私なんか買っても買ってもまだ欲しくて、性懲りもなく買い続けてます。

私は、心が欲しいと言ってる本は持ってるだけで意味があると思っているので、買う量と読める量(私の読書量なんてたかが知れてる)のバランスが崩れていることはあまり気にしてません。

植草甚一さんは1979年(昭和57年)70歳の時、ニューヨークとサンフランシスコを旅して、八千枚近くの写真を撮り、四千冊ほどの本を購入したそうです。

たとえいくらか盛ってるとしても、この話を思い出すたび、私なんて大したことないと思います。

Penelope Fitzgerald は、"Offshore"「テムズ河の人々」原書も何となくずっと気になりながら、まだ読めてない。

読めてない本ばっかりです。

みなさまもこういうジレンマお持ちでしょうか。

 

⑤ TOKYO UENO STATION by Yu Miri

柳美里さんの「JR上野駅公園口」英語版。

この本、National Book Award in Translated Literature と New York Times Notable Book of the Year、ふたつも受賞してるんですね。

彼女の本は「柳美里不幸全記録」しか読んだことないので、どんな物語がどんな文章で綴られているのか楽しみです。

 

⑥ OTHER MINDS by Peter Godfrey-Smith

On the back it says,

The octopus is the closest we will come to meeting an intelligent alien. What can we learn from the encounter? 

 

タコさんたち、私たち人間からしたら地球外知的生命体との遭遇に近い存在のようです。

この本の中に詰まった OTHER MINDS とはどんなものなのか、またそれらに触れることで自分のMIND がどう刺激されるのか、興味があります。

翻訳本のタイトルは「タコの心身問題」、みすず書房から出ているもよう。

知らなかった。。。

 

⑦ BREAKFAST at TIFFANY'S by Truman Capote

この本、330円だったので思わず買ってしまいました。。。

カポーティは作品ももちろん好きだけど、彼自身にとても興味がある。

かなりうる覚えなので間違っていたらゴメンナサイですが、カポーティマニアみたいな方がおすすめしてて気になったカポーティのバイオグラフィーがあって、著者は確か George Plimpton という方。

数々のゴシップを聞きながらフラフラとパーティー空間を浮遊して行くような、そんな仕上がりになっているみたいです。

 

⑧ POEMS and PROSE by Gerard Manley Hopkins

イギリスの詩人・聖職者、ホプキンスの詩と手紙とジャーナル。

24歳でイエズス会に入った時、すべての詩を焼いてしまったと本の背表紙にありました。

ホプキンスに関する知識はまったくありませんが、どんなことを考え、どんなことに心を動かされる人だったのか、沸々と湧きだす好奇心がダンボールの中へ戻すことをためらわせ購入。

 

⑨ おまけ

洋書そるど市と合わせておすすめしたいのが、丸善お茶の水店のちょうどお向かいにある喫茶穂高。

 

 

店内そんなに広くないのに、何故か窮屈さを感じないんですね。

ひとりでも4人掛けの席でゆっくり寛げるし、ソファはお尻に根っこが生えたみたいにどっしり落ち着くし、コーヒーは美味しいし、お店のかたの雰囲気もいいし(なので長居も気まずくない)、とても居心地いいです。

ご存知のかたも多いと思いますが、、、おすすめです!

 

 

⑩ おまけのおまけ

すべての世代の方々へおすすめしたい不朽の名作 ”A LIttle Princess” 「小公女」。

私もその一人ですが大人になって改めて読み返すと、あまりの素晴らしさに慄きます。

どんなに過酷な状況にあっても想像力と気高さと優しさを失わない高貴な主人公サラに、私はビシビシ打たれました。

洋書そるど市(特に丸善本店で開催されるもの)はこういうクラシックと再会し、しかも破格で手に入れるチャンスのように思えます。

 

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