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At Midnight, I Become a Monster

【驚異的に背中を押してくれる本】「数学する人生」岡潔 著 森田真生 編

当ブログ第1回目の投稿は、森田真生さん編集による世界的数学者・岡潔さんの選集「数学する人生」について書いてみたいと思います。

 

まず何故書いてみたいと思ったかと言えば、驚異的に背中を押してくれる本だからです。

恥ずかしながら私は、この本とであうまで岡潔さんのことを知らなかったので、岡さんの思想には今回初めて触れました。

数学の捉え方に始まり、すべてが新鮮で、すべてが枠にはまってなくて、遅ればせながら、ぶっ飛ばされました。

この本を読む前と読んだ後の私、確実に変わりました。

もし今、何かに悩んでいたり、心の扉を閉ざし歩き出せないでいる、そういう方がいらしたら、是非この本を読んでみてください。

私自身、この本に救われた一人です。

この本は私に気づきをを与え、考えを改めさせ、小さな一歩ではありますが行動させました。

 

ではこれから、私がこの本を読んで特に強く感じたことを書いていきたいと思います。

 

 

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岡さんは年をとってから、毎朝大抵六時に起きて、コーヒーを三杯のんで、床に入ったまま仕事をはじめるのが癖だったそうです。

 

何故わからないのかがわかるようになる

岡さんはこの本の中で、わからないのは、その対象への関心の集め方が足りないからだと言います。

 

なるほど、わからないのは私が劣っているからじゃなくて、関心のエネルギーが足りないからなのか。

何だか、たとえまだ何も成しえていなくても、それがわかっただけで、気持ちが楽になりませんか?

何かわからないことがあり、どうして私はいつもこうなんだと、わからない自分を責めるのではなく、わからないのは自分の関心の寄せ方が足りないから、ならばもっと関心を寄せてみようと思える違いは大きいと思います。

私の場合は、それがわかっただけで、光を見出したような気持ちになり、心に余裕が出ました。

 

岡さんは言います。

関心を凝集し続けるとは、宿命の星を一つきめてしまって殺されても変えないことである。

 

そして更に、3人のお子さんたちには、こう何度も語ったそうです。

何かやりたいこと、成し遂げたいことがあったら、一生それを思い続けなさい。それでダメだったら、二生目も、三生目も思い続けなさい。そうすれば、やがて必ず実ります。

 

すごいですね。。。

二生目も、三生目もなんて初めてききました。

私は、これが岡潔さんというひとなんだ、と思いました。

 

人はいくらでも変われると、心の底から思えるようになる

この本を読むずっと前から、人はいくらでも変われると頭では理解していました。

ただどうしても、どこかで限界を設けてしまう悪い癖があり、この言葉の真の理解には至っていませんでした。

が、しかし!

岡さんの言葉をきいていると、ものすごーく自然に、人はいくらでも変われると思えるようになりました。

そして、もっと違う次元へ自分をもっていきたいという想いに駆られるようになりました。

「自他の別」を超え、「時空の枠」を超え、五感でわからないものがわかるところまで行ってみたい。

 

そんなの無理だと思うかもしれない。

でも岡さんは言います。

まだできていないことは、できないとは違うと。

諦めずに、それこそ二生も三生も続ければ到達できるのではないかと、私は感じています。

 

岡さんの発する一語一句に心を揺さぶられました。

今は、人は成りたいように成れるのだと心底信じています。

 

息苦しさから解放されてほしい

きっとみんなそうだと思いますが、これまでの私の人生のターニングポイントはすべて出会いによります。

変容のきっかけは、いつも出会いでした。

 

この本も、そうです。

心の扉を閉じ、途方に暮れていたとき、この本を通して岡潔さんと出会い、閉じていた扉が大きく開きました。

このブログを始めようと思ったきっかけも、この本との出会いからです。

同じような悩みを抱えている方には、この本を読んで是非とも、清く冷たい外気が吹き込むような爽やかな感覚を味わって欲しい!

そう、切に願い、拙い文章ではありますが、記事にしました。

 

それに文庫なら、たった550円+税です。

読まない手はないと思います。

 

岡潔さんの言葉だけでなく、この本を編集された森田真生さんの文章も、とても良いです。

森田さんが書いた「序」と「結」からは、岡さんの思想を新しい世代の読者へ伝えたい、心の窓をパッと開かれるような喜びを一人でも多くの人にあじわってほしい、そういった一途な思いがヒシヒシと伝わります。

特に「結」を締めくくる一文が良いので、この読書感想もその最後の一文で締めくくりたいと思います。

 

回想するためでなく、生み出すために、懐古するためでなく、創造するために、そういう気持ちでこの本を手にとる新たな時代の読者との出会いを、私は心から楽しみにしている。 

 

 

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